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5 月 04 2008

観光タクシードライバーの小噺  漬物1


◆漬物の歴史
塩を使う以前に、海水を利用した漬物が作られていた。これらの薄い塩水につけた漬物は、たちまち乳酸発酵をおこすので、その頃のものは、酸味の強い漬物であったに違いない。野菜に海水を加えれば薄味の漬物(浅漬け)ができる。野菜を海水につけて干す、これを繰り返せば、塩がなくても保存のきく塩辛い漬物ができる。奈良時代後期から平安時代にかけては酒粕や味噌、酢漬けやしょうゆ漬けなどさまざまな漬物が登場する。鎌倉時代、野菜を漬物の風味で味わうことが禅宗などの精進料理で始まり、さらに室町以後、茶の湯、聞香の発達に伴って盛んに賞味されるようになった。聞香のさい味覚や臭覚を新たにするために食したともいわれており、漬物は禅宗のお寺で大いに発展し、庶民の食生活に大きく影響した。
◆香の物、香とは味噌!
 『香の物』という言葉は、室町時代のころから。禅僧の間で味噌漬けが好まれ、味噌が、香りが高く、異名を「香」と呼ばれていたところから、『香の物』の名が起こった。やがて味噌漬け以外の漬物にもこの名が用いられるようになり、新つけものが現れるに至って「新香」とも呼ばれるようになった。また、足利義政のころ、香合わせの席で口取りとして菓子代わりに、漬物が出されたことから、香の席のもの、つまり『香の物』になったともいう。
◆漬物発祥は萱津(かやづ)神社!
京都から一宮、名古屋に通ずる道に漬物祖神・萱津神社がある。昔、この地方は海辺で塩がとれ、野菜の産地でもあり、塩と野菜が毎年、産土神・萱津神社に奉納されていた。しかし、あまりたくさん奉納されるので、もったいないと、塩と野菜を甕に投げ入れておいたところ、自然においしい漬物になった。付近の人々はこの不思議で、風味豊かで保存のよい食べ物を、神の賜り物、「神の物」が「香の物」に転じたともいわれている。しかし、前項にもあるように、「香の物」の語源は、室町時代、京の都に発しやがて江戸に広がったとみられる。


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