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6 月 09 2008

観光タクシードライバーの小噺 日本庭園3


日本庭園について3

  • 大名庭園 江戸時代、武術中心の武家社会に変革が訪れ、特に外様大名は、幕府への謀叛を企てる下心がないことを示すため、藩をあげて遊興に熱中して見せ、幕府への宣伝として、工芸や庭園に力を入れた。その一環として、大名たちによって数多くの庭園が造られたといわれている。金沢の兼六園などは当時の風潮を物語っているといっても過言ではない。
  • 「癒し」と「他界」 都市生活に疲れた者にとって、香る花や目に鮮やかな新緑は心を和ませる。このような「癒し」が庭園の魅力の一つになっている。その反面、「癒し」とは対極的な性格が隠されている。「他界」すなわち、死後の風景が見えてくる。浄土式庭園は、死後の世界のほかならない。寝殿造・書院造系庭園にみられる中島は、元来仙人や神が住むといわれる神仙島を再現したもの。さらに、枯山水式庭園にみられる須弥山と呼ばれる石は、仏教においては、あの世に立つといわれる山の再現であり、その他枯山水式庭園の成り立ち自体が、もともと古墳の石が地面に露出したものを利用したものといわれている。庭園は生きている人間の「癒し」であり、死んでからの「他界」でもある。
  • 作庭家・重森三玲氏「苔寺について」 苔が美しいことはいうまでもない。苔ばかり賞賛しているのは、カビの生えた餅のカビだけなめて、皮も餡も賞味しないのに似ている。この庭の本当の美しさは、池の地割(形と広さ)で、州浜的な曲線が特に美しい。中島は夢窓疎石が再興時の白砂だけの中島でなければならない。だから中島に生えている雑木林は、一切切り払って白砂の島とすべきである。そうすれば全庭の見晴らしもよくなり、一新する。上部の枯山水の石組は天下一の美的構成をもつ石組である。この枯山水に対して、近世の飛石が打たれている。これも取り去らなければ、鎌倉初期にできた寺の古調が泣く。文化財は、正しい理解によって、現代人の血とし肉とすることが第一義である。それなくして保存の意味はない。
  • 参考文献「日本庭園のみかた」宮元健次著

 


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